九州 温泉・銭湯のこと

別府温泉視察

先週3年半ぶりに別府に行ってきました。
いつものようにお客様をお連れしての別府温泉視察です。
前回は3日の行程でしたが今回は1泊2日でございます。
好奇心旺盛で気力、体力も十分ある30代と40代の温泉好きな男性のお客様でしたので、一緒に温泉三昧してまいりました。

先ず始めに向かった先は、塚原温泉火口乃泉です。

ちょっと豆知識!
別府は浜脇、別府、観海寺、堀田温泉がある南縁部の断層と亀川、柴石、鉄輪、明礬温泉がある北縁部の断層にかこまれた扇状地のうえにあります。
この両断層をたどった先の交わるところ、扇の要にあたるところが活火山の伽藍岳(がらんだけ)塚原温泉火口です。
両断層が温泉が湧き出るための通り道なら、この伽藍岳の地下に眠る熱水が別府温泉全ての温泉源ということになります。

つまり別府温泉(ちなみに塚原温泉火口乃泉は由布院町にありますが)では最強に濃い温泉が塚原温泉火口乃泉となります。
この温泉の特長は、第一にpH約1.4の強酸性の湯です。
秋田の玉川、山形の蔵王とともに「日本三大酸性泉」と呼ぶ人もあります。
第二に、「酸性-含硫黄・鉄・アルミニウム-カルシウム-硫酸塩泉」と長い泉質名であること。
つまり、成分が濃いということです。どれくらい濃いかというと。
鉄含有量(456mg)は日本一で、温泉法基準の40倍以上を含みます。
アルミニウム含有量は日本第二位(295mg)で、療養泉の基準の約3倍です。

これだけの酸性と成分を含んでいるとやっぱり効果も覿面のようで、ご一緒させていただいた大阪のおじさんが足の裏に出来る魚の目がこのお湯を絆創膏にしみ込ませ貼っておくと2~3日で取れるとおっしゃっていました。なので毎年必ず1回はこのお湯に入りに来るのだそうです。

強酸性温泉を紹介するのにふさわしく、たまたま今日のGoogleロゴはソレン・ソーレンセンさんというデンマークの水素イオン指数(ph)を導入した化学者でした。

by ひらおか