昨日「酸性泉は皮膚病に、アルカリ性泉は美人の湯」を書きながら、ふと思ったことがあります。
今までオブクレイについて、お肌にやさしい弱アルカリ性の美人の湯とか、お風呂にもやさしい弱アルカリ性の湯質とか表現してきましたが、あれは間違いだったのではないか・・・?ということです。
鉱泉分析法指針による分類に当てはめると、確かにアルカリ性温泉の値になります。
では、偽りを言っていたのかというと、そうではなく、別の基準に則って表現していました。
ひとつは石けんなどの表示を規制する家庭用品品質表示法です。
もうひとつは医薬部外品原料規格の基準です。
その分類分けは以下のようになります。
pH | 主な物質名 | 基準値 | 家庭用品品質表示法 | 医薬部外品原料規格 |
0 | 塩酸pH0 | 酸性 | 強酸性3以上 | |
1 | エンリッチミネラルpH1.5 | |||
2 | ||||
3 | 弱酸性 | 弱酸性3~5 | ||
4 | ホウ酸pH4 | |||
5 | 水道水 基準 5.8~8.6 |
|||
6 | 中性 | 微酸性5~6.5 | ||
7 | 純水pH7.0 | |||
8 | 重曹pH8.2 | 微アルカリ性7.5~9 | ||
9 | セスキ炭酸ナトリウムpH9.8 | 石けん JIS規格 9~11 |
弱アルカリ性 | 弱アルカリ性9~11 |
10 | ||||
11 | 炭酸ソーダpH11.2 | |||
12 | アルカリ性 | 強アルカリ性11以上 | ||
13 | ||||
14 | 水酸化ナトリウムpH14 |
このように環境省の定める鉱泉分析法と、消費者庁が定める家庭用品品質表示法や、厚生労働省が定める医薬部外品原料規格の違いによっての表現の違いが出来てしまう訳です。
僕たち製造、販売する人間としては家庭用品品質表示法や医薬部外品原料規格に従わなければなりませんので、やっぱり弱アルカリと表現しなければなりません。
厳密に言うと製造過程においてはオブクレイの粉体は医薬部外品であるため医薬部外品原料規格として弱アルカリ性として、また製品を販売するときには家庭用品品質表示法に則り弱アルカリと表現し、お湯に溶かしたときは温泉に近い状態になるわけですから鉱泉分析法のアルカリ性と表現したほうがいいのかもしれません。
それも紛らわしいですね。
by ひらおか