からだにかかる1,000kgの水圧
私たちのからだの表面積は、平均するとだいたい1.5平方メートルから1.7平方メートルくらいといわれています。
で、このままおふろに肩まで入ったとします。
すると、どれくらいの水圧がかかるのでしょう?
1キロ・・・、10キロくらいかな?
いいえ全体では1トン以上。
1,250キロから1,300キロもの水の圧力を受けることになるんです。
がんばる心臓クン
水圧がかかると、からだ全体はおしひしがれますが、特にからだの表面に近いリンパ液は強くおされて、いっせいに心臓に戻ります。
「第三の心臓」ともいわれる脚部も強い圧力をうけますから、ここの血液もおしあげられます。
いっぽう心臓に戻った血液は、こんどは圧力にさからってからだの各部に流れますから、血管はふくらみます。
このようにおふろの中の水圧は、血管の運動神経や自律神経を活発にして、血行をうながし、リンパ液等の体液の流れもスムーズにしてくれるのです。
ウエストが7cmもちぢんだ
水圧はウエストにもかかります。
人にもよりますが、おふろでは陸上よりも5センチから7センチも細くなるそうです。
こうなればおなかのそばの横隔膜はおしあげられ、その結果、肺をおしあげることとなります。
すると、肺の方ではせまくなった分だけ呼吸の数をふやして、空気をたくさんとりこむ努力をします。
ややあつめのおふろの場合、通常より50%~70%も酸素の消費がふえるのです。
おふろとオシッコの関係
水圧によって血行がよくなってくると、からだにたまった老廃物を処理する腎臓にもいきおいよく血液が流れこみます。
そこで腎臓も活発に働いて、尿の出もよくし、からだからいらないものを体外に排出するのです。
おふろに入るとトイレが近くなるのは、こんなしくみが働いているのです。
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