温泉・銭湯のこと

【鉱泉分析法指針改訂】温泉の定義が変わりました

1月29日に『「妊婦は温泉ダメ」根拠なし 環境省、基準から削除へ
4月9日に『睡眠障害・うつ状態などの「ストレスによる諸症状」と「自律神経不安定症」が一般適応症に
今年になってからこのblogでも2回取り上げましたが、7月1日に本格的に「禁忌症及び入浴又は飲用上の注意の掲示等」が改訂になっておりました。

さほど影響は無いだろう!と漠然と思っておりましたが、改訂の内容を見てみてびっくり!
ものすごく改訂されていて、影響ありありじゃないですか。

これは困った、今まで記事にしてきたことが覆されるとは・・・。

最新の医学的知見及び科学的根拠に基づき、32年ぶりの改訂となったわけですから、やっぱり大変なことでした。認識が甘かった(~_~)

という事で、過去記事を見直して修正するのはしんどいので、今後の記事から改訂内容を反映させながら、blogをアップすることといたします。
何卒、よろしくお願い申し上げますm(__)m

なにがどのように変わったのかを、知らなければいけないので、今日から少しずつ改訂になった点で気になる箇所を取り上げてみたいと思います。

まずはじめは。
なんと「鉱泉分析法指針」まで変更になっていました。

物質名 鉱泉の定義
含有量 (1kg中) mg以上
療養泉の定義
含有量 (1kg中) mg以上
温度 (源泉から採取されるときの温度)
摂氏 25 度以上
(源泉から採取されるときの温度)
摂氏 25 度以上
溶存物質 (ガス性のものを除く) 総量 1,000mg  総量 1,000mg 
遊離二酸化炭素(CO2)(遊離炭酸) 250mg 1,000mg
リチウムイオン (Li+) 1mg
ストロンチウムイオン (Sr2+) 10mg
バリウムイオン (Ba2+) 5mg
銅イオン (Cu2+) 1mg
総鉄イオン (Fe2++Fe3+) 10mg 20mg
アルミニウムイオン (Al3+) 100mg
マンガン(Ⅱ)イオン (Mn2+ (第一マンガンイオン) 10mg
水素イオン (H+ 1mg 1mg
臭化物イオン (Br) 5mg
よう化物イオン (I) 1mg 10mg(追加)
ふっ化物イオン (F) 2mg
ひ酸水素イオン (HAsO42-) (ヒドロひ酸イオン) 1.3mg
メタ亜ひ酸イオン (HAsO2) 1mg
総硫黄(S) [HS+S2O32-+H2Sに対応するもの] 1mg 2mg
メタほう酸 (HBO2) 5mg
メタけい酸 (H2SiO3) 50mg
炭酸水素ナトリウム (NaHCO3) (重炭酸そうだ) 340mg
ラドン (Rn) 20×10-10Ci = 74Bq以上
(5.5マッヘ単位以上)
30×10-10Ci = 111Bq以上
(8.25マッヘ単位以上)
ラジウム塩 (Raとして) 1×10-8mg以上

鉱泉分析法指針から銅イオンとアルミニウムイオンが削除され、よう化物イオンが足されました。

ひょっとするとこれによって、温泉では無くなるところ、つまり単なる地下水に格下げというところが発生するのでは?と思い調べてみました。

すると
含銅泉は全国的にも数が少なく殆ど影響は無さそうでした。
こうつ温泉(徳島県)     銅含有量13.5㎎
田子町落合川原源泉(青森県)    2.75㎎
磯部温泉(群馬県)           1.5㎎
大谷温泉(島根県)           1.3㎎
飯豊鉱泉(福島県)           1.0㎎

含アルミニウム泉はざっと調べたところ
・北海道 2箇所 ・秋田県 1箇所 ・山形県 1箇所 ・福島県 2箇所 ・群馬県 1箇所 ・千葉県 1箇所 ・長野県 1箇所 ・三重県 1箇所 ・長崎県 1箇所 ・大分県 2箇所 ・宮崎県 1箇所
合計 14箇所の含アルミニウム泉を見つけました。

その中に25度未満の含アルミニウム泉というものを見つけてしまいました。
ということは・・・・?
でも、これってそもそも温泉じゃないのか?
泉質名を持たない温泉はあるとは聞くけど、泉質名がある地下水があるとは聞いたこと無いけど??

僕たちのエンリッチミネラルもアルミニウム分では200倍という表現が出来なくなってしまいました(T_T)

by ひらおか