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【鉱泉分析法指針改訂】一般的禁忌症から妊娠中は削除

先週にひきつづき、禁忌症についての変更内容です。

改訂前の一般的禁忌症は

急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(とくに初期と末期)

そして改訂後は

病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期

このように変更になりました。
変更のポイントは、「浴用の注意事項については平易な用語を使用し、浴用の状況に応じた注意喚起に変更されました。」ということです。

泉質別禁忌症は

掲示用泉質 浴用 飲用
酸 性 泉 皮膚又は粘膜の過敏な人、高齢者の皮膚乾燥症
硫黄泉 酸性泉に同じ

そして今回導入された含有成分別禁忌症は

成分 浴用 飲用
ナトリウムイオンを含む温泉を1日(1,200/A)×1,000mLを超えて飲用する場合 塩分制限の必要な病態(腎不全、心不全、肝硬変、虚血性心疾患、高血圧など)
カリウムイオンを含む温泉を1日(900/A)×1,000mLを超えて飲用する場合 カリウム制限の必要な病態(腎不全、副腎皮質機能低下症)
マグネシウムイオンを含む温泉を1日(300/A)×1,000mLを超えて飲用する場合 下痢、腎不全
よう化物イオンを含む温泉を1 日(0.1/A)×1,000mLを超えて飲用する場合 甲状腺機能亢進症
上記のうち、二つ以上に該当する場合 該当するすべての禁忌症

飲泉についての禁忌症は分かりにくいですが、飲泉についての大切な注意事項があります。

原則15歳以下の人の飲用を原則禁止し、誤嚥に関する注意を明記するとともに、1日あたりの最大飲用量をこれまでの1,000mlから500mlに制限されました。

ということは、飲む温泉水はどのような扱いになるのでしょうか?

飲酒は二十歳から、飲泉は一五歳から」のようなキャッチフレーズで、積極的に温泉であることをアピールすることも、マーケティング的にはあり?

癒しのPhoto time!
今日の写真は日曜日にお邪魔した温泉の入り口です。

東京都足立区大谷田にある明神の湯さん。
ここの温泉は新しく加わった泉質の含よう素泉です。
掲示されていた温泉分析書には、よう素23.9㎎/㎏とありました。
お湯の色は、よう素の色かどうかは分かりませんが、ヨードチンキ色をしていました。
なんだか傷口が治りそうなそんな気がします。
でも塩分濃度が高く(約31g/㎏)かえって、傷口がしみるのかも・・・。

もうひとつ、入っていて気になったことがありました。
先にネタバレしてしまいますが、よう素泉の泉質別適応症は飲用のみになっていますが、飲む場所が設けられていない場合にも泉質表示はいただけるのでしょうか?

明神の湯には源泉蒸し風呂がありましたが、蒸し風呂の蒸気には飲泉的な効果はあるのでしょうか?

ちょっと分からないことだらけで、帰ってきました(~_~)
お分かりになられる方がいらっしゃいましたら、コメントくださいm(__)m

20140811

明日はとりあえず最終回適応症について!

by ひらおか