今日のテレ朝の金曜言葉塾は「銭湯」のお話でした。
新聞にも昭和40年には全国に20,000軒あった銭湯が、いまではその4分の1、約5,000軒くらいにまで減っているという情報もありました。
その原因となったのが、奇しくも50年前の今日開幕した、東京オリンピックにあったというお話でした。
どういうことかというと。
東京オリンピックを開催するために、宿泊のためのホテルが急ピッチで建設されました。
それまでのお風呂は左官屋さんがタイルを一枚一枚貼り作っていましたが、それではコストも時間もかかるということで、ユニットバスが開発されました。
ユニットバスはホテルニューオータニ様の内装工事を出来る限り省力化するために日本で開発されたものだそうです。
その後ユニットバスの出現により、一般家庭にも内風呂が普及し、銭湯の利用客が減っていったということでした。
50年前の「銭湯の日」が、銭湯が減っていく原因となったというのは皮肉なものですね。
そして、もうひとつ。
林先生の講義では、足立区の大黒湯さんで実際に使われている看板が紹介されていましたが、木札に「わ」のひと文字と「ぬ」のひと文字のこの看板。
なにを意味するかわかりますか?
この木札は銭湯の入り口に掲げられています。
そして、「わ」だとお風呂に入れます。「ぬ」だとお風呂に入れません。
もう、お分かりですよね。
「木札」を「板」に置き換えるとよくわかります。
「わ板」、「ぬ板」という洒落ですね。
お客さんにお湯が沸いたよ~!と営業中であることを知らせ、
お湯をもう抜いたよ~!と休業中であることを知らせたということです。
とっても粋な感じがしますね。
by ひらおか